2022年10月28日13時より法話を聞く会で見ます。
「利他と他力」後半 中島 岳志 氏
「聖道の慈悲」と「浄土の慈悲」
・「自力」と「他力」
・「悪人正機」
→crime とsin
→「煩悩具足の凡夫」という気づき
・「機の深信」
・<自力の利他>と<他力の利他>
「利他」と「利己」
・利己的行為の動機づけ
・「ほめられたい」
・「名誉を得たい」
→利己的・我欲
・メビウスの輪としての「利他」と「利己」
→「聖道の慈悲」
頭木弘樹『食べることと出すこと』
潰瘍性大腸炎で食べられないものがある
仕事の打ち合わせで、相手から案内された店に行くと、お勧めの料理が既に注文されており、「これおいしいですよ」と勧められた。しかし、それは食べることができないもの。相手も頭木さんが難病を抱えていることを熟知している。
・「すみません。これはちょっと無理でして」と返事をすると、一度は「ああそうですか。それは残念です」と引き下がってくれたものの、しばらくするとまた同じものを勧めてきて、「少しぐらいは大丈夫なんじゃないですか」と言う。手をつけずにいると、周りの人まで「これおいしいですよ」とか「ちょっとだけ食べておけばいいじゃないですか」と言い始める。
・「おいしいものを食べさせたい」という利他的押しつけは、頭木さんにとっては恐怖でしかない。
いくら相手のことを想って行ったことでも、相手を自分の思い通りにコントロールしようとすることは、利己的な行為になる
相手の主体に沿うことが重要
認知症患者のケア
コントロール → 身体拘束 沿う → 能力を引き出す・主体性の喚起
自然との付き合い方
制御(コントロール) 沿う
「NHKのど自慢」の伴奏
利他が成立するのは、受け手の潜在能力(ポテンシャル)が引き出されたとき
利他は受け取られることで起動する
・「ありがた迷惑」という問題
・利他は「与え手の意志」に還元されない
・利他の時制
・「あの時の一言」
・「弔い」と「利他」
「受け取る」こと
・『マハーバーラタ』
・大地の賛歌
「わたしを受けとってください。わたしを与えてください。わたしを与えれば、わたしを改めて得ることになるでしょう」
太陽や大地からの贈与に気づくこと
・私たちが生きるということは、「受け取ること」。太陽や大地からの一方的贈与を受け取ることで、はじめて生の営みが成り立つ。
・私たちは自分たちの意思を超えて、受け取っている。根源的な「受け取り」に気づくことによって、私たちは生の本質を知り、次に「与え手」になることができる。
・利他とは、自己の存在が「受け取ること」によって成立しているという認識から始まる。
「今、いのちがあなたを生きている」 宗祖親鸞聖人750回御遠忌テーマ